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春服の心得

PROFILE

柏木作夢
柏木作夢 ファッションディレクター カラフルでヴィヴィッドなスタイリングや、緩くてスモーキーなスタイリングを得意とし、広告・ミュージシャン・TV・舞台などの衣装を手掛ける一方、イメージディレクションやライター業でも精力的に活動中。2015年10月5日(月)に創刊されるファッション&ライフスタイル誌「Shore」では副編集を務め、総合ディレクションを担当。近年ではHawaiiにも精通し、活躍の場を広めている。

どんなトレンドも自分流に落とし込む女性こそオリジナル

ようやく暖かくなり、春服を身にまとう季節。
コートからジャケットに、ニットからシャツに移り変わる春。

なんといっても今期は「柄と柄」を大胆に組み合わせたり、派手な「色と色」を組み合わせる「タッキースタイル」が注目の的。ドルチェ&ガッバーナが今期のコレクションで見せたオリエンタルな柄を大胆に取り入れるスタイリングは何よりのお手本だ。

むろん、それ以外にもさまざまなトレンドは存在するのだが個人的にはこの「タッキースタイル」が好みなのである。本業であるスタイリスト業でも、このような派手で奇抜なスタイリングを得意としている分、このトレンドはとてもワクワクするし、見ていて面白い。

ただ、このタッキースタイルに挑戦するにあたって最も多く声を聞くのが「難しそう」という声や「ちょっと間違えるとただのダサい人になっちゃいそう」という声。その気持ちは痛いほどよくわかる。きっとそれが純粋な意見なんだとボクもわかるのだ。

しかし、トレンドとして認められた以上ここでトライしなきゃいつトライする!? それは「今でしょ!!」というひと昔前の流行語のフリをカマしながら話を先に進めよう。



そもそも「タッキー」という言葉は「悪趣味な」とか「気色悪い」とか「下品な」などの意味を持つ言葉である。それをそのままファッションに落とし込むのだから決してハードルは低くはない。「柄」と「柄」を合わせるのにはいくつかコツがある。

1.《それぞれ大きさの違う柄同士を組み合わせること》
例えば、トップスに大きな幅のボーダー柄+ボトムに枠の細かいチェック柄を合わせる。そうすると大きな柄と小さな柄のバランスが整い、目がチカチカすることもなく不快感も与えない。

2.《ソックスなどの小物で面積を小さめに柄を取り入れること》

初心者に取り入れやすいのはこの方法。
「トップスに柄モノのアイテムを投入する」→「ボトムはシンプルな単色ものをチョイス」→「アクセントとなるソックスやバッグなどでトップスと違うタイプの柄モノを投入する」

これで、さりげなくトレンドのタッキースタイルを取り入れることができる。

3.《コーディネートの全体像を意識しながら柄を取り入れること》

上級者になればさまざまな柄アイテム・色アイテムを取り入れながら楽しむことができる。しかし常に頭の中に入れておいてほしいのはあくまで「バランスよく着こなしてなんぼ」のスタイルだということ。
アクの強いアイテムばかり並べて着込んでも決してなんでもいいというわけでもない。やはり「最後は何事もバランス勝負」なのである。
どこかに「抜け感」や「女性らしさ」がないと面白みにもかける。最終的にどんな見え方になるかを多少なりとも頭の中で想像しながらコーディネートの幅を広げていくのがワンランク上のオシャレを楽しむためのガイドラインなのではないかと日々思う。

そして口を酸っぱくして何度も述べるが、今回紹介した「タッキースタイル」のみが今年のトレンドではない。流行カラーもひとつではないし、メディアを通じて「あっちとこっちで言っていることが全く違う!」なんてこともあるものだ。

だからこそ個人のセンスや好みを前面に打ち出して自由にオシャレを楽しんでもらいたい。無地のブラックに身を包み、街を颯爽と歩く女性はいつの時代もセクシーだし、シンプルなコーディネートにさりげなくトレンドを織り交ぜるカジュアルな女性も素敵すぎる。要はそういった「自分を知っている」女性が取り入れるトレンドに、ボクはとても「挑戦」と「魅力」を感じる。

どんなトレンドも、どんな常識も、自分流に落とし込む女性。それこそが真の「オリジナル」であり、「トレンド」なのかもしれない。もはや「流行」は人と人の間に存在するものではなく、自分自身の中に存在するものなのである。

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