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パリで注目の香水博物館「Le Grand Musée du Parfum」

PROFILE

須山佳子
須山佳子 ファッション&ビューティーコンサルタント パリ在住15年。ファッションブランドのマネージャーを経て、日本のビューティーブランドを欧州市場へ紹介し、ブランディング及びビジネスデベロップメント行う「Dessigns」を設立。貝印の「KOBAKO」や「uka」など数ブランドを取り扱う。取引先は高級デパートのボンマルシェ、コレット、フォートナム&メイソン、ホテルリッツなど。同時にMarie Claire Styleのパリ特派員としてジャーナリスト活動を行い、WWD Beautyにてパリ通信も連載中。パリ・マレ地区で日本の美容ブランドを集めたポップアップストア「Bijo;」主宰。

「香水の歴史」からスタートし、「香りの体験」、「調香師の仕事」へ


フランスは言わずと知れた香水大国ですが、昨年12月にオープンした「Le Grand Musée du Parfum (ル・グラン・ミュゼ・ド・パルファム)」は、そんな香水の歴史と香りの体験が誰でも気軽に楽しめるインタラクティブな香水博物館として話題なのです。1400㎡の広大な邸宅を美術館にした館内は3パートに分けられ、最初に「香水の歴史」からスタートし、次に「香りの体験」、最後に「調香師の仕事」へと進みます。


まず博物館は地下のカーブから始まり、ソロモン王やクレオパトラの愛した香りから、古代エジプト時代の香水の歴史を文献から紐解いて丁寧に解説してくれます。


そして世界最古の香水と呼ばれる「キーフィ」を嗅ぐことができるのです。その香りの嗅ぎ方も独特で、石の器の奥底へ顔をのぞき込み「キーフィ!」と呼びかけると、香りがふわーっと出てくるという面白い仕組み。


サフランやマジョラムなどの香料の輸出経路の解説や、香りが治癒や魔除けに使われていた中世時代、そしてフランスの香水文化が花開くマリーアントワネットやナポレオンの近現代までが、美しい香水ボトルとリトグラフィーなどとともに紹介されています。


次に2Fへと進むと、大きなバラのブーケが迎えてくれます。もちろんブーケの前にあるボタンを押すと、バラの香りが大量に溢れ出る仕組みなのですが、驚くのはまだ早い! 奥に進むと巨大にくねったコンテンポラリーなライティングアート「香りの庭」(建築家アジャンス・プロジェクテイル)が現れます。


そのライトに顔を近づけると、チョコレートの香りやバニラ、カシスの香りなど、身近に嗅いだことのある香りが放たれるのです。オブジェの中を歩きながら、屈んだり背伸びをしたりして思い思いに香りのライティングに顔を近づけて楽しみます。


そして3Fへ上がると、今度はBlossomと名付けられた部屋の中央に25個の丸いボールが並べられたインスタレーションへと進みます。

そのボールを手に取ってみると、ジーという音がした後に、ベルガモットやイランイランなどの香水の原料の香りが中から放たれ、さらに今度は耳を当ててみるとその原料についての解説を聞くことができます(各国語で解説が選択でき、もちろん日本語もあります!)。まさに嗅覚と聴覚を同時に使えるボール!


奥の部屋では有名な調香師「ジャンクロード・エレナ」などの、クリエイションのプロセスを説明するインタビュー映像があり、さらに「香りのオルガン」と呼ばれる調香のための原料を並べた机から、どれぐらいの原料を混ぜていくかというラボでの仕事を、光と音で見せるインスタレーションが楽しめます。


香りの世界に完全に陶酔した後は、博物館併設のコンセプトストアで近年のベストセラーの香水から、「カルティエ」「セルジュルタンス」など強いクリエイションのブランド、また「ザ ディフェレント カンパニー」や「リキッド・イマジネール」などニッチなブランドまで幅広いセレクションが特徴です。またタブレットを使って自分に合う最新の香水を探すこともできますよ。

パリに来られたら、必ずこの博物館を覗いてみてくださいね。新しい発見が待っているはずです!

■ Le Grand Musée du Parfum
73 Rue du Faubourg Saint-Honoré 75008 Paris

Photo:@IRÈNE DE ROSEN

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